自社開発CAE体系にとって、ソルバーは能力の一部に過ぎません。製品が実際に現場で使えるかどうかを決定づけるのは、多くの場合、プリプロセッサとポストプロセッサが十分に安定し、使いやすく、かつ拡張可能であるかどうかです。多くのチームはこの部分の工数を過小評価しがちで、その結果、ソルバーが完成しても工学的なエントリポイントが開かれないままになります。
プリポスト処理が導入効率を決定する理由
エンジニアが日常的に最も多く触れるのは、基礎の線形方程式ではなく、以下の作業です:
- 形状クリーンアップ
- メッシュ生成
- 境界条件の設定
- 結果の確認
- データ比較
- レポート出力
これらの工程が使いにくければ、求解能力がどれほど優れていても、ユーザの移行は困難です。
自社開発プリプロセッサの主要方向性
- 形状インポートとトポロジ修復
- メッシュ生成と品質診断
- 物性値、材料、境界条件の設定
- テンプレート化された解析ウィザード
このうち最も重要なのは、機能リストの長さではなく、一般的な解析タイプに対して高品質な標準ワークフローを形成できるかどうかです。
自社開発ポストプロセッサの主要方向性
- 大規模結果データの読み込み性能
- コンター図、ベクトル、流線、等値面などの基本的な表示機能
- クリッピング、パス、プローブ、比較、注釈などの解析インタラクション
- レポート生成と結果共有
エンタープライズユーザがポストプロセッサに求めるのは、通常「結果を見ること」ではなく「結果を効率的に伝達すること」です。
技術ロードマップの提言
以下の階層アーキテクチャの採用を推奨します:
- データ層:統一された結果・モデルデータインターフェース
- アルゴリズム層:メッシュ、選択、計測、フィルタリング、間引き
- レンダリング層:高性能3次元表示とインタラクション
- ビジネス層:解析テンプレート、プロジェクト管理、レポートコラボレーション
階層が明確に分離されて初めて、プリポストプロセッサは異なるソルバーや異なる業務シナリオ間で再利用可能となります。
研究の意義
自社開発プリポストプロセッサの価値は、単にソルバーの周辺機能を補完することではなく、完全に制御可能な工学的エントリポイントを構築することにあります。長期的な製品化にとって、これは中核的なインフラストラクチャです。